ホンネのソーシャルレンディング投資実践録

専業投資家です。あらゆる分野に手を出しています。

【分析】SAMURAIクラウドファンディングってどうなの?

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こんばんは!ソーシャルレンディング投資家のサイタマンです。 

 

12月の日経平均株価は面白いくらい乱高下しましたね。

そしてついに、7年ぶりに大納会の日経平均株価終値が前年末終値を下回ることになりました。

この経済成長率の極めて低い日本で7年ぶりというのは、2012年末以降のいわゆるアベノミクスや黒田バズーカという経済金融政策が、どれだけ長期にわたって株価を押し上げて、我々投資家に恩恵を与えてくれていたか改めて思い知らされます。

しかし、これだけボラティリティが高くなってくると、短期売買を再開したくなって仕方ありませんね。

長期投資分は、ソーシャルレンディング・不動産投資型クラウドファンディングにかなり移してしまっていますが、再度インするタイミングを探りたくなりますね。

 

今回は、上場企業の子会社SAMURAI証券が運営するソーシャルレンディングサービス「SAMURAI」について取り上げたいと思います。

SAMURAIは2015年5月に「スマートエクイティ」としてサービスが開始されましたが、スマートエクイティ当時は健康食品などの社債型中心で、案件本数も多くはありませんでした。

そして、2017年11月に東証JASDAQ上場のSAMURAI&J PARTNERS株式会社の子会社となってからは、上場企業株や不動産を担保とした匿名組合型のファンドが募集されるようになりました。

SAMURAI&J PARTNERS株式会社は、Jトラスト社長の藤澤信義氏が筆頭株主となっているシステム開発会社で、近年は金融・投資事業に注力し主力事業として成長しつつあります。

前期、前々期は赤字決算となっていて、12月13日に発表された2019年1月期3Q決算でも約2億円の経常損失となっています。

私もSAMURAIクラウドファンディングには投資していますので、3Q決算は注目していたのですが、前期から赤字幅は拡大してしまいました。

 

SAMURAIの特徴は何と言っても、案件のリスクを明確に表示してくれているということだと思います。

特に、最終貸付先事業者の財務情報を掲載してくれているのが非常にありがたいです。

また、物件の見取図まで記載されていて、担保物件の状態はかなり詳細に把握することができます。

上場企業株についても、直近の終値ベースで掲載されていて、さらに複数回に分けて募集されているため、担保とされている株式の値動きが非常に分かりやすく投資判断を下す際にはかなり役立ちました。

当局の指導により最終貸付先が匿名化されている現状では、ここまでの開示が限界ではないかなという感じがします。

あとは、投資家各々が案件リスクと利回りを比べて投資するかどうか判断すれば良いということになります。

私は、上場企業株を担保とした利回り10%の案件と、直近売上高150億円の黒字企業への不動産担保付き6.5%案件に投資させていただいています。

株式担保10%案件の方は、10月時点から株価が6~7割下落すれば担保割れしますので、最近の株価暴落により担保価値がどうなっているのか分かりませんが、来年1月9日運用終了予定で現在何のアナウンスもないということは、最終貸付先企業の経営が無事であったか、担保価値がそこまで下落しなかったということだと思います。

私は、SAMURAIが組成している案件がすべて低リスクで、キャンペーン内容が充実しているから投資しているわけではありません。中には高リスクだと判断した案件もありました。実は、上場企業株を担保とした利回り10%の案件も、新興市場の暴落時の速さと凄まじさを体験している者として、かなり迷った末での投資でした。

しかし、それは案件のリスクを明確に表示してくれているから判断できたことであって、業者によっては判断そのものができないような表示になっているところもあります。

SAMURAIでは、説明会やメールでの情報発信も積極的に行われていますし、来年1月には、Renosyと合同クラウドファンディングセミナーを開催されます。

この点、ソーシャルレンディング事業を積極的に展開していくという姿勢が伺われます。

 

なお、SAMURAIはキャンペーンと銘打ってはいますが、長期に渡って連続したものですので、実質的には毎回キャンペーン(金券)分も利回りに上乗せして、それを基準として考えるのが相当であると考えます。

すなわち、その利回りの上乗せを受けられるのが期間中投資額が30万円以上からなので、ソーシャルレンディング総投資額が少額の方は、SAMURAIで投資されるメリットはかなり小さくなると思います。

 

以上のように、SAMURAIは証券会社が運営し、個別案件の情報公開度も高いので、ソーシャルレンディングサービスとしては信頼できるものだと判断しています。

ただし、親会社が上場企業とはいえ、業績が赤字続きで改善の兆しが見えないのが気になるところではあります。

今後、親会社の業績が回復して、このまま個別案件に存在するリスクを隠さない情報提供姿勢を続けていただければ、募集総額も大きくなってくるのではないでしょうか。