ホンネのソーシャルレンディング投資実践録

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【速報】グリーンインフラレンディングとガイアファンディング延滞案件について

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今回は速報内容中心の記事になります。

本日、グリーンインフラレンディングとガイアファンディングのHPに延滞案件についての経過報告が掲載されました。

今までのmaneoマーケットによる両社への対応の違いから予想された内容ではありますが、これで両社の置かれた状況の違いがはっきりしたのではないかと思います。

 

グリーンインフラレンディング延滞案件に係る経過報告

証券取引等監視委員会の立入検査においては、GIL社を営業者とするファンドについて、投資家の皆様から入金されたファンド資金がウェブサイト上で表示された出資対象事業と異なる事業等へ支出されている事例が多数存在することが発覚しました。

(中略)

2018年12月26日現在、GIL社を営業者とするファンド総額約135億円(約1,440ファンド)のうち、約122億円については、貸付先からの元利金の弁済が延滞したことに伴う分配の遅延という事態が発生しており、約15.5億円(内元金約13.4億円、利息約2.1億円)については、貸付先から元利金相当額の入金がなされたものの、入金の原資を特定できない状況となっていることを確認しております。

(中略)

GIL社を営業者とするファンドについては、12月26日現在までに約15.5億円がJCS社等からGIL社に入金されたことを確認しておりますが、未だ投資家への分配の公平性が確保される状況にはないことから、当社は、GIL社に対するシステムの提供を再開しておりません。
当社は、GIL社に対し、投資家の皆様の相互の間での公平性を確保できない結果となるとの懸念が払拭されるまで当該資金を適切に管理することを要請すると同時に、返済資金の原資の確認ができる資料、及び各プロジェクトの資金の流れが明確に把握できる資料等の提出を、内容証明郵便等により求めております。
しかしながら、現状、投資家の皆様の資金の流れを確認するために十分な資料の受領には至っておりません。
こうした状況においては、GIL社に入金された資金がどの投資家の資金に紐づけられたものであるのかが明らかではなく、現時点においての償還及び分配は投資家の皆様の相互の間での公平性を確保できない結果となるとの懸念が払拭できていないものと判断しております。

(出典:グリーンインフラレンディングHP延滞案件に係る経過報告)

 

ガイアファンディングの延滞案件に関する経過報告と今後の対応について

当社は、ファンド募集時にガイアファンディング社を通じて、物件の概要資料、評価に係る資料などプロジェクトの実態確認に資する各種資料の提供を受け、プロジェクトの実態があることを確認したうえで、募集の取扱いを開始しており、プロジェクトの実態がない案件はございませんでした。
ガイアファンディング社からは、全てのファンドについてプロジェクトは進行中であることが確認できたとの報告を受けております。当社は、各プロジェクトの状況を確認すべく、ガイアファンディング社に回答を要請し、回答を待っている状況です。
また、ガイアファンディング社から受領済みの回答に関して、当社でも裏付けを取るべく現地調査に着手しております。信頼できる米国のパートナー企業に現地の開発状況等の調査を依頼し、調査報告を受け、内容を検証して参ります。
個別のプロジェクト状況に関しては、ガイアファンディング社からの回答に基づき当社の実施する現地調査も踏まえ、随時、投資家の皆様宛への電子メールまたはホームページにて追加のご報告をさせていただく予定です。

(中略)

営業者であるガイアファンディング社からは、同社による情報提供をmaneoマーケット社が管理するホームページ上で展開していきたいという意向を受けております。
かかる意向を踏まえ、2018 年11 月28 日付け及び12 月14 日付けにてガイアファンディング社による状況報告が行われている状況です。

(出典:ガイアファンディングHP延滞案件に関する経過報告と今後の対応について)

 

同じように全案件延滞となっている両社ですが、maneoマーケットの見解では、グリーンインフラレンディングの方は、入金の原資が未だに特定できないので、投資家相互の間での公平性を確保できないのでシステムの提供は再開できないということですね。

その一方、ガイアファンディングの方はプロジェクトの実態がない案件はなかったとのことで、今後も個別案件についてガイアファンディングのホームページから情報発信が行われるとのことです。

 

はい・・・明暗が分かれましたね。

グリーンインフラレンディングの方は、償還原資が特定できない限り全案件まとめての償還対応になり、相当時間が掛かりそうです。

ガイアファンディングの方は個別案件ごとの対応となり、償還はプロジェクトの進行次第ということになりそうです。

グリーンインフラレンディングの方は、本来個別案件ごとに対応するのが筋であるところ、それさえも叶わない状況のようです。

 

maneoマーケットには、もう少し早く見解を発表してほしかったですが、対応に誤りはないように思います。

JCサービスが募集内容とは異なる事業に多数支出していたことは非常に悪質ですし、資金の管理もずさんで未だに入金の原資も特定できないという状況では、個別案件ごとの償還などして良いはずがありません。

私自身もグリーンインフラレンディングには投資しており、7年間のソーシャルレンディング投資生活において、初めて損失が発生するかもしれない事案になってしまっています。

したがいまして、グリーンインフラレンディングについては私も当事者の立場でありますので、当事者の立場から言わせていただきますと、個別案件ごとの資金の特定がほぼ不可能なのでしたら、JCサービスには、速やかにその事実を認めていただきたいです。

そして、プールされている約15.5億円について、できる限り早期に全出資者に出資割合に応じて公平に分配していただきたいと思います。

その上で、募集額の50%については返済の目途が立っているとのことですので、更なる売却により返済額を積み増していっていただければと思いますし、その責任がJCサービスおよびグリーンインフラレンディングにはあるでしょう。

私も、みんなのクレジットやラッキーバンクのように業者デフォルトとでも言うべき状況にでもならなければ、本来は個別案件ごとに償還可能かどうか判断していくのが当然の事ではあると思います。

しかし、証券取引等監視委員会の立入検査で、ファンド資金がウェブサイト上で表示された出資対象事業と異なる事業等へ支出されている事例が多数存在することが発覚し、maneoマーケットの本日の発表でも資金の流れを確認するために十分な資料が提出されていないという状況であれば、個別案件ごとに償還可能かどうか判断していくことはもはや不可能なのではないでしょうか。

 

ガイアファンディングにつきましては、全案件期限の利益喪失とはなっていますが、匿名組合契約どおり、償還できる案件については個別で早期に償還していただきたいと思います。

まずは、「特別短期ローンファンド5〜9号」について予定通りの返済を見込んでいるということで出資者の方にはメールがあったようで、募集ページによりますと、その返済予定日が来年1月18日ですか・・・そこからですね。

 

(2018年12月28日追記)

maneoマーケットにおいて、昨日に引き続き本日も動きがありましたので追記させていただきます。

本日、maneoマーケット利用事業者であるキャッシュフローファイナンスが、募集していた案件のキャンセルのお知らせの中で、ファンド募集の一時休止を発表しました。

理由は、maneoマーケットが営業者の選定・管理のための選定基準の策定し、その結果、キャシュフローファイナンスとの間で確認すべき事項が出てきたとのことです。

とにかく、本来個別の案件ごとに償還を行っていくのが本筋です。グリーンインフラレンディングに取ったような措置は、そうしなければ投資家間の公平性が保たれない場合のみに許される措置だと考えます。

キャッシュフローファイナンスが、投資家から集めた資金を他のファンドに流用していたとか、いわゆるポンジスキームであったということでなければ、案件ごとに償還を行っていくのが当然でしょう。

この三事業者の事案を見ていますと、maneoマーケットは、遅まきながら本気で事業者の選定に取り組んでいるのでしょうが、投資家への被害が最小限となるような方針で臨んでいただきたいと思います。