2020年2月からサービスが開始されたCRE Funding(シーアールイー ファンディング)について、反響が大きいため、ソーシャルレンディング投資歴10年の管理人が徹底解説させていただきます。
<目次>
今注目される「CRE Funding」とは?
不正が起きにくい運営体制を構築
CRE Fundingは、ソーシャルレンディングサービスサイトの一つです。
ソーシャルレンディングとは、お金を貸したい投資家とお金を借りたい企業をインターネットで結びつける金融サービスで、 クラウドファンディングの一形態です。
過去には、この投資家と企業を結びつけるという重要な役割を担う金融サービスにも関わらず、運営会社による不適切な運営がなされることにより、投資家に多大な損害を与えたこともありました。
この点、CRE Fundingは、東証一部上場企業がその運営に関わることにより、不適切な運営がされにくい仕組みになっています。
この信頼性の高い東証一部上場企業が運営に関わっているという点が、これまでのソーシャルレンディングとは違う新しい取り組みだと言えます。
CRE Fundingの具体的な運営体制
CRE Fundingの運営には2社が関わっています。
まず、サービスサイト運営の実務的なところは、株式会社FUELが担います。
株式会社FUELは、ソーシャルレンディングプラットフォームの「FUELオンラインファンド」を販売しています。
そして、ファンドを組成するのは東証一部上場の株式会社シーアールイーのグループ企業になります。
我々投資家は、CREアライアンス(シーアールイーグループ)との間でローンファンド匿名組合契約を締結することになります。
この仕組みにより、CREグループによる審査に加えて、FUEL株式会社(第二種金融商品取引業者)による第三者審査が行われ、安心して投資できる商品が提供されることになります。
以上のように、CRE Fundingは、東証一部上場企業グループが組成したファンドを募集し、プラットフォームサービスの専門企業が運営の実務面を担うこれまでにないソーシャルレンディングサービスと言えるでしょう。
CRE Fundingのメリット・特徴
業績絶好調の物流不動産特化型企業グループ組成案件に投資できる
これが一番の大きな特徴だと思います。
EC市場の拡大に伴い物流不動産ニーズも拡大していますし、コロナ禍の悪影響も少ないセクターになります。
株式会社シーアールイーの2020年7月期決算も、売上高411億9,400万円(前期比72.1%増)、営業利益42億2,800万円(同156.1%増)、経常利益40億4,900万円(同193.0%増)と絶好調。
「不動産管理事業」が営業利益21億6,400万円(同22.6%増)と順調に推移し、連結営業利益は、6月29日に大幅に上方修正した数値をさらに3億2,800万円超過しました。
さらに、2021年7月期は、売上高547億円(前期比32.8%増)、営業利益50億円(同18.2%増)、経常利益(同11.1%増)を計画しています。
(株式会社シーアールイー2020年7月期決算説明資料より)
このような業績絶好調の物流不動産特化型企業グループが組成する案件に1万円から投資できるというのは大きなメリットだと思います。
東証一部上場企業によるマスターリースと保証
CRE Fundingでは、シーアールイーとの間で賃料保証型のマスターリース契約を締結することで、賃料収入の安定性が確保されています。
さらに、シーアールイーの保証付きでもあり、元本毀損リスクが低減されています。
また、信託受益権に第一順位の根質権の設定及び停止条件付根抵当契約が締結されるため、債権の保全性が高まります。
1万円以上1円単位で無駄なく投資できる
クラウドファンディングサービスによっては、1口10万円以上からなど分散投資をするにはやや敷居の高いサービスもありますが、CRE Fundingmの場合は1万円以上1円単位で投資できます。
例えば、1万円先の案件に投資していたところ、さらに1万円投資する余裕ができたといった場合に、次回案件募集時に、新規の資金1万円に分配金数百円を加えて投資するといった運用も可能となってきます。
ファンズと比較して好条件
この点に関しましては、今後の募集条件が変更される可能性も高いため、あくまで現時点での比較になります。
同じく、上場企業グループがファンド組成し、1万円以上1円単位で無駄なく投資できるサービスとしては、Funds(ファンズ)が有名ですが、そこで組成する企業、組成されるファンドの信頼性、利回り等の条件と比較して、投資家にとって有利な場合が多いです(あくまで管理人個人の現時点での感想です)。
CRE Fundingのデメリット・問題点
もはやこれは定番なのですが、ソーシャルレンディングの人気ファンドについては、必ず募集枠の奪い合いとなってしまいます。
CRE Fundingは先着方式ですので、募集開始時間にサイト閲覧できる環境で待機する必要があり、待機していても入力の速さや回線速度等により投資できないということがあります。
管理人の評価(まとめ)
管理人のCRE Fundingに対する評価は相当高いです。
CRE Fundingでは7号ファンドまで組成されましたが、全て東証一部上場企業の保証付きという非常に手堅い内容となっています。
初期のファンドの保証面での仕組みに関して疑問があり、問い合わせたことがあるのですが、回答も迅速で的確なものでした。
2020年9月時点でのCRE Fundingのファンド数は7件(対象不動産は3つ)と多くはありませんが、今後募集されるであろうファンドにも大いに期待をしています。
注文をつけるとすれば、募集枠の奪い合い緩和のために、対象物件ごとにまとめて募集をすることが可能であればそうしていただきたいといったところでしょうか。
なお、投資を検討する際には、ファンドを組成しているのが上場企業ですので、IR情報を確認する程度のことは必須となります。
もちろん、個別案件ごとにその安全性、利回りの妥当性等を検討する作業は必要です。
管理人は、シーアールイーの直近だけではなく、数年間の業績、財務状況からして、元本割れしてしまう可能性が極めて低いファンド設計になっていると判断して、CRE Fundingでは約206万円を運用(9月24日時点)させていただいています。
なお、現在のところ、同じく上場企業がファンド組成しているプラットフォームFundsのような知名度もありませんし、Fundsよりもやや高い利回りで募集されていますので、まだまだ狙い目のサービスだと考えています。
※管理人の評価は非常に高いサービスではありますが、投資に関する最終判断は、読者様の責任においてされますようお願い致します。